エモヴィスが今考えていること 第二回 【より不安定な非言語コミュニケーション】
「言葉にならない情報」を説明する上で、
エモヴィスでは「非言語(ノンバーバル)コミュニケーション」
という言葉を用いています。
『非言語(ノンバーバル)コミュニケーション』
マジョリー・F・ヴァーガス著/石丸 正訳/1987年9月・新潮選書刊
の中で、
非言語コミュニケーション研究のリーダーの一人、レイ・L・バードウィステル、対人コミュニケーションをつぎのように分析している―−「二者間の対話では、ことばによって伝えられるメッセージ(コミュニケーションの内容)は、全体の三五パーセントにすぎず、残りの六五パーセントは、話しぶり、動作、ジェスチャー、相手との間のとり方など、ことば以外の手段によって伝えられている」と。
と記されていますが、
この著書の的確な分類、及び多様かつ具体的な事例紹介により、
我々の生活におけるコミュニケーション全体の中で、
どれほど「非言語コミュニケーション」の占める割合が大きいのか、
自身の体験を振り返りながら実感することができると思います。
ただ、この著書で解説されている「非言語コミュニケーション」が、
エモヴィスの考える「言葉にならない情報」を
すべて言い当てている訳ではありません。
この著書でも説明し切れないであろう、
因果関係もわかりにくく、
どうコミュニケーション全体に影響するかも説明しにくいような、
ある種偶発的で、不安定な「非言語コミュニケーション」も含めて、
我々は「言葉にならない情報」と捉えています。
※文言だけではわかりにくいと思いますので、
以下エモヴィスの事業ドメインをイメージ化したものを載せます。
なので最近は、「非言語コミュニケーション」に代わる
エモヴィスならではの言葉を模索している最中です。
これは言葉で言うのは簡単(でもない)ですが、
実行するのはことのほか困難です。
理論で解説できないであろうことも網羅する訳ですから、
まずは現場ありき。
あらゆる仮説を立て、ひとつひとつ体験し、
それを丁寧に検証していくことが求められます。
それこそ「非言語」なほど地道で忍耐力のいる作業です。
一見楽しんでいるように思われる「メガケン」も、
こうした見えざる部分に支えられて行われています。
ま、実際楽しんでいることも否めませんが。
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